3枚積み確定カードから各クラスの特徴を分析する

マジック:ザ・ギャザリング公式記事はゲームの枠を超えて面白い

すでに大きなTCG(トレーディングカードゲーム)市場が存在する状態で誕生した「ハースストーン」や「シャドウバース」と違って、TCGの元祖「マジック:ザ・ギャザリング」は自分たちで新しいプレイヤーを育成する必要があったためか、開発元が積極的に質の高い記事を発信し続けています。

最近では、デッキにどんなカードを何枚入れたらよいのかについての考察シリーズがゲームの枠を超えて(マジック:ザ・ギャザリングをプレイしていなくても)面白かったです。

各クラス3枚積み確定カード

シャドウバースの各クラスの主要なデッキで3枚積み確定のカードを見ていくと、各クラスの立ち位置が見えてきます。

特定の構築で3枚積み確定ではなく、そのクラスの主要な構築すべてで3枚積み確定のものを選んでいます。

エルフ

ウォーターフェアリーは、冥府エルフで1枚も採用しない構築もあるので除外しています。フェアリーウィスパラーは、3枚は採用しない構築もテンポエルフの一部であります。

ロイヤル
ウィッチ

秘術タイプの構築の決定版といえるものがいまだに存在しないので、超越、秘術、冥府全部で3枚積み確定なカードとなると上のリストのカードも怪しいです。アグロウィッチは考慮していません。

ドラゴン
  • なし

フェイス、疾走、ランプ、ディスカードなど、すべてのタイプで3枚積み確定といえるカードはありません。デッキの種類を問わず採用率が高いのが「ジークフリート」ですが、2枚採用の構築も少なくないので3枚積み確定とはいえません。

ネクロマンサー

スカルビースト死の祝福も3枚積み確定に近いです。ケルベロスは3枚積まないデッキも一部存在します。

ヴァンパイア

眷属の召喚も3枚積み確定に近いです。アグロタイプの構築はかなり固まってきていますが、ミッドレンジやコントロールはまだ構築の幅が広いです。

ビショップ

槌の僧侶は2枚採用や思い切って0枚の構築もあるので外しています。

最大数デッキに入れたいカードの条件

上で紹介したマジック:ザ・ギャザリングの記事から引用すれば、採用できる上限の枚数をデッキに入れたいカードとは、次のいずれかの条件を満たします。

  1. 早い段階で引き入れたいカード
  2. いつ引いても役に立つカード
  3. 本質的に強力なカード
  4. コンボに必要なカード
  5. 複数引くとさらに役立つカード

シャドウバースのクラスごとの3枚積み確定カードの種類を数えると次のとおりです。

  • エルフ: 7種類
  • ウィッチ: 5種類
  • ドラゴン: 0種類
  • ネクロマンサー: 2種類
  • ヴァンパイア: 4種類
  • ビショップ: 4種類

これが何を意味するのかというと、各クラスに用意されたカードが実践で使われる構築にどれだけ合っているのか、だと考えます。

3枚積み確定のカードがデッキの半分にもなるエルフの冥府エルフ、テンポエルフの完成度が高いのはよく知られています。逆に、ドラゴンはダークネス・エボルヴで追加されたカードの方向性が怪しいというか、強いデッキを構築するのには材料が足りていない状態で、以前から存在するフェイスか疾走/ランプを多少修正して戦うのがよいとされています。ネクロマンサーは良いカードはいろいろあるのですが、アグロ系以外は超越ウィッチにデッキ構築の可能性を殺されている部分が大きいという印象です。

3枚積み確定のカードをあえて外すことで新しいデッキの可能性が見えてくるかも

3枚積み確定カードの種類が多いほど良いというわけではなく、3枚積み確定カードが少ないクラスほどデッキ構築で差が出る面白さがあります。

また、3枚積み確定と考えられているカードのどれかをあえて1枚も採用しないことで、新しいデッキの可能性が見えることもあります。今後の研究や次のカードパックでどう変わっていくのか楽しみです。

シャドウバースのランキングシステムを1カ所だけ変えて、今の10倍のプレイヤーが楽しめるようにする

シャドウバースの現状のランキングシステムは、時間にとても余裕のある人以外は上位を目指すのが困難であり、もったいないというのは多くのプレイヤーが思っていることでしょう。

連勝数や勝率を軸にした指標も必要ではないかという記事を先日書きましたが、偶然ほぼ同じタイミングで、GameAIで連勝数チャレンジが開始されています。記録に自信がある人は挑戦してみましょう。

ただ、「最大」連勝数の勝負は運ゲー感があります。3連勝したら塔の階を一つ上がれるような仕組みにして、1カ月で何階まで上がれるかを競う、コツコツと記録を積み上げられるようなシステムの方がゲーム内でのランキングには向いていますね。

現状のランキングシステムを1カ所だけ変えて、今の10倍のプレイヤーが楽しめるようにする

日々のプレイが無駄にならないという点では、現状のランキングシステムは良くできています。問題は、試合後のポイントの変動幅が狭いところです。

マスターランクが作られる前の、全プレイヤーが累計ポイントで競争する時代に設定された変動幅なので、現状のシステムで競争するのに合っていないのです。

ランキングで出遅れた場合、「勝率60%で50時間プレイすれば追いつけそうだ」なんて事態になるので、そこまでして挑戦したい人は多くありません。

試合後のポイントの変動幅を見直す

本当に勝ちまくっている人以外は独走しにくくして、より長い期間、より多くのプレイヤーが競争に参加できるように、対戦するプレイヤーのポイント差をより反映させたポイントの変動にするべきだと考えます。例えば次のような感じです(マスターランクのプレイヤーのみ適用)。

  • ポイント差が2000あれば、変動幅の基準値を200とする。
    (上位側は勝って+100ポイント、負けて-200ポイント。下位側は勝って+200ポイント、負けて-100ポイント)
  • ポイント差が3000あれば、変動幅の基準値を300とする。
  • ポイント差が4000あれば、変動幅の基準値を400とする。
  • ポイント差が5000以上あれば、変動幅の基準値を500とする。

試合後のポイントの変動幅の計算式を調整するだけで、ランキングシステムはずっと面白くなります。ゲームを面白くする手段として、新カードパックなど派手な要素だけでなく、地味だけど影響力の大きい、ランキングシステムなどの改善を期待したいです。

シャドウバースの問題点: マスターランク達成後の目標喪失、現状ランクシステムの欠点について

続々と去る初期のやり込み勢

2016年10月28日にSteam版のシャドウバースがリリースされたり、各種媒体で積極的な宣伝を行ったり、新規ユーザーを獲得している一方で、2016年6月のゲーム開始時点からこのゲームに注目してやり込み、情報を発信していたプレイヤーは続々と去っているように感じます。

2016年10月末時点のシャドウバースの問題点について、その原因と対策を見ていきましょう。

マスターランク達成後にプレイし続ける意味

シャドウバースでは、ランクマッチでランクを上げて最上位のマスターランクになるのが大きな目標となります。

大会などに特に興味がないプレイヤーにとっては、コツコツ勝ち数を積み上げてランクを上げ、より強いプレイヤーと対戦できるようになるのが、このゲームをプレイする上での最大のモチベーションになるといってよいでしょう。

最高ランクを達成した後には何も用意されていない

シャドウバースが面白くてやり込み、最上位のマスターランクになったら何が待っているのでしょうか。大部分のプレイヤーにとっては何も待っていません。もはやそれ以上プレイし続けてもランクが上がることはありませんし、マスターランクで稼いだポイントは毎月リセットされます。

そんなむなしい状況でやり込み続けられる人は少数です。このゲームが好きでやり込んだ人から去っていくような不幸なシステムになっています。

膨大なプレイ時間を要求されるマスターポイントランキング

一応、マスターランクで獲得したポイントを競うランキングシステムが用意されています。しかし、ランキング上位を狙うためには膨大なプレイ時間が求められます。

ランキングのポイントは、基本的に勝てば+100ポイント、負ければ-100ポイントの変動です。対戦相手とのポイント差に応じて試合後のポイントの増減が大幅に変わることはありません。そのため、勝率55%でよいので、ひたすら、ひたすら、プレイ数を重ねた人が上位に来られるシステムなのです。

膨大なプレイ時間が求められる時点でほとんど社会人プレイヤーにはランキングが関係ない上に、ランキング上位を獲得したところで今のところ報酬は一切ありません。攻略サイトのライターが名前を売れるくらいしか現状のランキングで頑張るメリットはありません。

ランキングシステムの改善案

マスターランクを達成したような人はもう課金の必要がほとんどないので、サーバーの負荷を減らすために意図的にやる気を失わせているのではないかと邪推したくなるような現状ですが、プレイヤーのやる気を失わせる最大の原因といってよいランキングシステムは改善できるはずです。

ハースストーンのレジェンド達成後のようなレーティングシステムは一つの解決策ですが、すぐには実装できないでしょう。

短時間で実装できそうな解決策としては今のところ次の二つあります(現状のランキングは残したまま追加)。

  1. 連勝数を競う。
  2. 一日6戦以上した場合、その日の勝率をポイントとして獲得できるようにして、その累計を競う。(勝率50%ならポイント50を得る。31日ある月なら、0~3100ポイントの間でポイントを競う。6戦は約1時間のプレイ時間の目安)

どちらも、クラス無関係での集計と、クラス別の集計を用意します。環境によって勝ちやすいクラス、勝ちにくいクラスが存在するので、不利なクラスを使う人も、そのクラス内で競争できると楽しめます。

システムのバグを突いて連勝を重ねたり、仲間内で談合して連勝するようなことも想定できますが、どちらもシステム的に対策できる範囲です。

毎月ランキング上位にはポイントを与えて、年間ポイントランキングで報酬を出したり、毎月のランキング上位のプレイヤーを集めて小さな大会を開いたり、やり込んだプレイヤーを楽しませて、なおかつ動画配信を見る人も楽しめるような方法は当然運営会社もいろいろ考えていることでしょう。

現時点ではまだそれなりに盛り上がっていて、ゲーム自体も「思ったよりも悪くない」と多くのプレイヤーが判断するくらいには良くできているのですから、やり込んだプレイヤーから去って行くようなシステムは早急に改善してほしいです。

シャドウバース フレイバーテキスト ベスト10: プライズ&スタンダードパック編

大量に用意されたフレイバーテキスト

シャドウバースでは、登場するすべてのカードにフレイバーテキストが設定されています。フォロワー(ほかのゲームのミニオンやクリーチャーに相当)が進化できるのがシャドウバースの特徴で、進化前と進化後、それぞれ異なるフレイバーテキストがすべてのフォロワーに設定されています。

2016年10月時点で、フォロワーが約350種類、スペルとアミュレットが約160種類存在するので、合計で約860ものフレイバーテキストが設定されていることになります。

ゲームの背景情報が足りず、深みが足りない

シャドウバースのフレイバーテキストが「ハースストーン」や「マジック:ザ・ギャザリング」と比べて面白いかというと、残念ながらまだ差が大きいと感じます。

シャドウバースの登場人物は「神撃のバハムート」と共通です。ただ、シャドウバースの舞台がどこで、どんな文化があり、どんな種族が住んでいて、どんな歴史があり、現在はどんな状況にあるのか、ストーリーの背景についての情報が、シャドウバースのゲーム中でほとんど提供されていません。

そのためか、フレイバーテキストでよくある住民の証言や、その世界での歴史的な出来事を絡めた説明が皆無で、やや深みに欠けます。神撃のバハムートのストーリーや登場人物について調べていくと意味が深まるフレイバーテキストもあるのですが、シャドウバースのゲーム内でもストーリーの背景についての情報がもっとほしいです。

ボイスは豪華 

ライバルと比べてシャドウバースが優れている点としては、豪華声優陣を使ったボイスが挙げられます。フォロワーの登場時、攻撃時、死亡時、毎ターン自動的に発動する系の行動時のボイスが設定されています。ただ、ボイスは実際にプレイしないと分からないという欠点があります。

プライズ&スタンダードパック、フレイバーテキスト ベスト10

ここでは、ゲームリリース時(2016年6月)に使えたプライズ&スタンダードパックに含まれるカードのフレイバーテキストのベスト10を選んでみました。ガードの画像やカード名のリンク先は、デッキ作成支援用の公式サイト「Shadowverse Portal」のカードの説明ページです。

追記: ダークネス・エボルヴのカードも検討しましたが、そちらは取り上げるようなカードが1枚くらいしかありませんでした。

第10位

沼の精

沼の精 進化前:

旅人さん、お疲れのようね。私の水で喉を潤したら?うふふ、お礼なんていいのよ。本当にね。

沼の精 進化後:

え?体が動かないの?…あっはは!そうでしょうね!だって私は毒沼の精だもの!苦痛に満ちたその顔…さいっこーに面白いわ!

大部分のフォロワーは、進化しても見た目が少し派手になるだけで、フレイバーテキストもあまり変化しません。

その点、「沼の精」は進化にともなう見た目の変化、善意かと思ったら悪意だったことが分かる仕掛け、相手フォロワーの攻撃を1ターン不能にする能力すべてがかみ合っているのが良いです。

第9位

ブレイジングブレス

ブレイジングブレス

魔術師は呪文を唱え、魔法陣を編み、炎を生み出した。竜はそれに、ため息だけで返答した。

ドラゴンクラスのカードのフレイバーテキストは、ほかの種族に対する自分たちの優位性を誇るものが多いのが特徴です。

それが、高コスト帯で性能の高いフォロワーをそろえていて、相手を踏みつぶすように勝つことが可能なドラゴンクラスのカード全般の特性に合っているのが良いです。

第8位 

詠唱:異端審問

詠唱:異端審問

異端者かどうかは、殺してみれば分かることだ。

カウントダウン1で、ランダムな相手のフォロワー1体を破壊するアミュレット。史実をもとにしたシンプルな表現が恐ろしくて良いです。

詠唱:異端審問」のコストと効果を2倍にした「詠唱:死の宣告」も存在します。

第7位

ウィンドブラスト

ウィンドブラスト

始めは微風。気付けば暴風。

敵のフォロワー単体にダメージを与えるスペル。最初はダメージ1ですが、手札に持っている状態でほかのスペルを使用する(スペルブースト)たびにダメージが1上がります。

つまり、最初は最弱のダメージですが、スペルブーストを重ねることでゲーム中の最高火力にまで育つ可能性があります。そんなカードの特性とフレイバーテキストが見事に合っているのが良いです。

第6位

ゴブリンマウントデーモン

ゴブリンマウントデーモン

「働け働け!オマエはマヌケな筋肉バカなんだかラ、オイラの言う事聞くんだヨ!」「ウィ!」「急げヨ!日が暮れたラ危険なんだヨ!ノロマは鞭でビシバシやっちゃうんだヨ!」「ウィウィ!」

ゴブリンマウントデーモン

「ヤバいんだヨ!囲まれちゃったヨ!どうしヨ!」「ウォオオオオ!」「オマエ…助けてくれたんだヨ!アリガトヨ!」「ワタシはアナタに惚れてますから」「そういう趣味かヨ!?…ってカ、しゃべれたのかヨ!?」

盤面に出た時に味方のフォロワー全体に3ダメージを与えてしまうというデメリットがあるものの、コスト比で優秀なステータスに加えて守護効果を持っているニュートラルのフォロワー。シャドウバースでは4ターン目後攻で進化が使えるようになって盤面が整理されることが多いため、コスト5の「ゴブリンマウントデーモン」のデメリットは実際には作用することが少なく、単純に強いのです。

優秀な性能に加えてボイスの人気が高く、なおかつフレイバーテキストを読むと見た目やボイスからは想像できないストーリーが書かれているのが良いです。プライズ&スタンダードパック環境を代表する人気フォロワーでした。

第2弾カードパック「ダークネス・エボルヴ」で使いやすい確定除去スペル「死の舞踏」が登場してしまったため一時期絶滅危惧種となりましたが、優秀な守護フォロワーであることに変わりはなく、一部のデッキで人気を取り戻しつつあります。

第5位

アスタロトの宣告

アスタロトの宣告

命運は尽きる。

最高コストのニュートラルフォロワー「サタン」を使用することで、自分の残りのカードが、規格外に強力な4種類10枚のカードで構成されるアポカリプスデッキに切り替わります。

アポカリプスデッキの中にただ一枚入っているのが「アスタロトの宣告」であり、使用すれば相手のリーダーの体力を強制的に1まで減らせる究極的なスペルです。使われたらほぼ負けとなる究極的なスペルにふさわしい、シンプルで致命的なフレイバーテキストといえます。

第4位

ジェネシスドラゴン(進化前)

ジェネシスドラゴン

創造主ならば七日。水神竜ならば一瞬。

コンボなど下準備を必要としないフォロワーとしては最強といえる、ドラゴン最高コストの「ジェネシスドラゴン」。フレイバーテキストも、世界そのものを創造したり破壊したりできる強大さをシンプルに表しているのが良いです。

第3位

死の祝福

死の祝福

右から順に、あなたの母親、あなたの父親、あなたの弟よ。…あら?逆だったかしら。

ゾンビを3体盤面に出すスペル。ネクロマンサークラスのカードにふさわしく、死は日常であり、相手の家族をゾンビ化させたことについてまったく悪気がないのが良いです。

第2位

次元の超越

次元の超越

天も、地も、世界でさえも…誰一人、何一つ、彼女を縛ることは敵わない。

使用することで相手にターンを渡さないで連続して自分のターンを行える究極的なスペルです。手札に持っている状態で最低でも8回はスペルブーストさせないと使用できないものの、準備が整っていればどんなに不利な状態からでも相手に何もさせずに勝てる可能性がある、とんでもないパワーを秘めたスペルです。

このカードが存在する影響で、8ターン目や9ターン目から本気を出すようなコントロールデッキは「次元の超越」を切り札にしたデッキにほぼ勝てません。デッキ構築を制限してしまうので、良い意味でも悪い意味でも人気が高いカードといえます。

ちなみに、カードの絵柄の女の子は「超越ちゃん」などと呼ばれているが、神撃のバハムートに登場するドロシーであり、使用している杖は「ティターニアの妖精郷」として登場している妖精の女王ティターニアを助けた時に授けられた神樹の杖であり、これを使ってMTGのプレインズウォーカーのように次元を超越できるらしいです。

第1位 

鳳凰の庭園

鳳凰の庭園

それはもう一つの太陽。もう一つの理。

名前やフレイバーテキストだけ読んでも意味不明ですが、場に出すとお互いのプレイヤーの手札のカードのコストが半減し、さらにドローするカードのコストも半分になる効果のアミュレットです。複数枚出せれば効果は累積します。

ゲームの基本的なルールに介入できる強烈な効果により、通常ではコスト的に不可能なコンボが可能になったり、通常は終盤で1ターンに1体出てくるような高コストフォロワーが一気に複数体出てきたりします。

高コストに強力なフォロワーが多いドラゴンクラスは、コスト半減による恩恵が大きく、相手のデッキが低コストのカードで固められているのなら容易に粉砕できます。双方がドラゴンを使っていると、怪獣大戦争と呼ばれるような壮絶な殴り合いに突入するのが見所です。

もっとも、5コストも使って「鳳凰の庭園」を場に出した相手の次の行動で、相手の手札に存在するあらゆるコンボが飛んで来る危険性があります。このアミュレットをデッキに入れること、そして場に出すことには勇気が必要です。

一見すると意味不明なカード名や絵柄、フレイバーテキストすべてが、ひとたび場に出たら試合展開を一変させてしまう強烈な効果を知ると納得できるものであり、味わい深いものとなっています。

各クラスが各PPで何をやってくるのか予想するための手がかり : 対エルフ編

初心者と上級者では、まったく同じカードの引きをしても勝率で大きな違いが出ます。その理由は、相手の次の行動に対する予想力の違いです。

トップクラスの上級者の配信を見ていると、次のように相手の次の行動、自分の次の行動を考えながら判断をしています。「自分は今4PP先攻で、次に相手は4PP後攻となり進化を使えるようになる。次の相手の進化行動で優位を取られ過ぎないように、このターンではあえて今手札にある最も効率の良い動きをしない。相手は進化してこの味方フォロワーを除去するだろうから、自分の5PPの行動でこのカードを使って優位を取る」

各クラスと対峙したとき、各PPで何を警戒すればよいのか、予想するための手がかりについて見ていきます。初回は対エルフ戦です。

ガードの画像やカード名のリンク先は、デッキ作成支援用の公式サイト「Shadowverse Portal」のカードの説明ページです。

対エルフ

エルフの主なデッキタイプ
  • テンポエルフ

    エルフナイト・シンシア 積極的に盤面にフォロワーを並べて、「ブレスフェアリーダンサー」や「風神」、「エルフナイト・シンシア」で攻撃力を上げて相手リーダーの体力を削るのを基本として、ある程度リーダーの体力が削れたら「リノセウス」を利用したコンボで一気に勝利するのを狙うデッキです。

    エンシェントエルフ 使いやすい守護フォロワーである「エンシェントエルフ」や「クリスタリアプリンセス・ティア」&「クリスタリア・イヴ」を利用して盤面を取るのも得意です。

    エンジェルバレッジ体力1のフォロワーを盤面に並べる機会が多いので、「エンジェルバレッジ」などの全体攻撃で対処されるのがテンポエルフは苦手です。その一方で、テンポエルフ用の対処カードが普及していなければ多くのデッキタイプに対して有利を取れます。

    従って、テンポエルフを使うプレイヤーが増えて対処される状況だと苦しくなり、テンポエルフを使うプレイヤーが減って対処されなくなると有利になるのが大きな特徴です。

  • 冥府エルフ

    冥府への道主に「フェアリー」を生成して手札を増やし、「新たなる運命」で墓地を肥やして「冥府への道」の発動条件を満たすのを基本の勝ち筋とするデッキタイプです。

    リノセウス 手札が弱くなったら「新たなる運命」で手札を入れ替えられるので、試合中に「リノセウス」を入手する機会に恵まれているのが特徴です。うまい人ほど「冥府への道」ではなく「リノセウス」コンボで勝利することが多いです。

    今でも強いデッキタイプですが、「収穫祭」と「根源への回帰」が弱体化する前は明らかに最強でした。「冥府への道」の発動を強く意識したタイプと、可能な限りテンポエルフの形を維持しつつ「新たなる運命」と「冥府への道」を加えて勝ち筋を増やしたタイプの二つが存在します。

    テンポエルフと違って、勝ち筋が自分の手札の中で完成する可能性があるため、相手の対策にあまり左右されないのが特徴です。

1PP 相手が先攻時:

ウォーターフェアリー 1PP先攻時の行動としては「ウォーターフェアリー」か「フェアリーサークル」が一般的です。

冥府エルフは「ウォーターフェアリー」を採用しない構築もはやっているので、序盤で「ウォーターフェアリー」が出てきたらテンポエルフである可能性が高まります。

フェアリーサークルフェアリーサークル」が使われた場合、相手の手札に「フェアリー」が2枚加わっていることを留意するべきです。

もちろん、この時点で相手の手札に「フェアリー」が2枚あるのは明白ですが、もっと後のターンになって相手が「フェアリー」を生成したり盤面から回収したり消費したりを繰り返すと、枚数が分かりにくくなってきます。しかし、相手の手札に何枚の「フェアリー」が存在するのかは、数えていれば常に分かる情報です。

ベビーエルフ・メイ 対戦相手がビショップなど動き出しが少し遅い場合、いきなり「ベビーエルフ・メイ」を出すことがあります。

ホーリーファルコン 理由としては、試合展開上「ベビーエルフ・メイ」がうまく刺さる場面が少なく、相手側の2PP行動時に除去スペルを撃つ行動が弱いため、1PP先攻時にいきなり「ベビーエルフ・メイ」を出して2回程度は相手リーダーを攻撃できる見込みがあるからです。疾走ビショップが相手の場合、序盤に出てくる可能性のある「ホーリーファルコン」の体力が1なこともあってお得です。

1PP 相手が後攻時:

ベビーエルフ・メイベビーエルフ・メイ」を警戒する必要があります。エルフと対戦するときに、こちらの1PP先行時の行動で体力1のフォロワー(「ウォーターフェアリー」のように、倒されても一方的に損しないフォロワーは除く)を出すのはリスクが高いです。

体力1のフォロワーを多用するデッキの場合、「ベビーエルフ・メイ」を回収されて何度も使い回されるとやっかいです。2PP時の行動でメイを除去できる見込みがあるのなら、体力1のフォロワーを出してメイを誘うのもありかもしれません。


2PP 相手が先攻時:

エルフの少女・リザエルフの少女・リザ」を出されると除去するのが難しいです。1PP先攻時に「ウォーターフェアリー」、2PP先攻時に「エルフの少女・リザ」、3PP先攻時に「エンシェントエルフ」を出す流れは妨害しにくいです。

ブラッドウルフ ヴァンパイアの「ブラッドウルフ」やビショップの「漆黒の法典」くらいでしか2PP先攻時のリザを除去できません。ウィッチの「虹の輝き」でリザを手札に戻して、自分のリーダーが2ダメージ食らうのを阻止しつつ「エンシェントエルフ」での回収を妨害するのも有効です。

フェアリーウィスパラーフェアリーウィスパラー」を出してくるのは2PP時のエルフの無難な行動です。1PP時の「フェアリーサークル」で「フェアリー」2枚を入手して、2PP時に「フェアリーウィスパラー」で「フェアリー」をさらに2枚手札に加える動きをするときは、冥府エルフであることが予想されます。

f:id:Captain774:20161015143328j:plain 1PP時の「フェアリーサークル」からの「フェアリー」2枚出し。エルフ側が先攻だと、この「フェアリー」2体を除去するのは難しいです。

竜の翼エンジェルスナイプ」やドラゴンの「ブレイジングブレス」といった1コストの除去スペル2枚を使えば対処できますが、手札の枚数的に不利になります。1枚で返せるカードはドラゴンの「竜の翼」と「ドラゴニュートフィスト」しかありません。「ドラゴニュートフィスト」は採用率も低く、「フェアリー」2体に使うのはもったいないので実質的には「竜の翼」だけがカウンターといってよいでしょう。

ベビーエルフ・メイ」2体でも返せますが、次のターンで相手が「エンジェルバレッジ」を使えるのが怖いところです。


2PP 相手が後攻時:

森荒らしへの報い森荒らしへの報い」は便利な除去スペルなので、ほとんどのエルフデッキで3枚採用されています。相手が、こちらのデッキをアグロ~ミッドレンジと予想した場合は、初手に「森荒らしへの報い」を保持することが多いです。

こちらの手札的に、体力2の2コストフォロワーを2PP時と3PP時に出す場合は、先に出したフォロワーが「森荒らしへの報い」で除去されることを想定して、場に残したい方のフォロワーを後に出す方がよいでしょう。

このターン以降、「森荒らしへの報い」は常に飛んでくる可能性があります。こちらが守護フォロワーを置いて、守護の後ろの味方フォロワーを進化させて相手のフォロワーを殴る場合、殴った味方フォロワーの残り体力が3以上になるように調整できると「森荒らしへの報い」で簡単に除去されません。

ベビーエルフ・メイ 「ベビーエルフ・メイ」1体か2体。3PP時の行動で「エンシェントエルフ」が予想されます。エルフ側が後攻の場合は、こちらが3PP先攻時に「エンジェルバレッジ」や「腐の嵐」を使う可能性があるので賭けになります。 


3PP時:

エンシェントエルフ このターン以降、「エンシェントエルフ」が出てくる可能性があります。現在相手の盤面に何体のフォロワーが出ていて、次のターンで「エンシェントエルフ」が出てきたときのステータスおよび、「エンシェントエルフ」が進化してきたときのステータスを気にする必要があります。

ゴブリンマウントデーモン 例えば、5ターン目に相手の場に「フェアリー」が3体出ている状態でこちらが「ゴブリンマウントデーモン」を出すとします。「ゴブリンマウントデーモン」を進化して攻撃させないと、相手の次のターンで「エンシェントエルフ」が5/6で出てきて、進化して7/8。こちらの「ゴブリンマウントデーモン」を破壊して7/5の守護として場に残ります。自分の次のターンでこれを効果的に排除する手段がなければ、ほぼ負けるところまで予想できます。

f:id:Captain774:20161018225330j:plain第2弾カードパック「ダークネス・エボルヴ」が出る前は、「ゴブリンマウントデーモン」進化は比較的安定した行動でした。しかし、「ダークネス・エボルヴ」で使いやすい確定除去スペル「死の舞踏」が登場し、どのデッキでも採用されている可能性があります。「ゴブリンマウントデーモン」進化を「死の舞踏」で返されるかもしれないという危険性があり、判断が難しくなっています。ドラゴンの人気が低迷しているのもだいたいこの辺が原因です。ただ、試合の後半になるほど有利になるタイプのデッキを使っているのなら、相手が除去スペル使うだけでターンを終えてくれるのなら問題ないとも考えられます。

エンジェルバレッジ採用率は低めですが、エルフも「エンジェルバレッジ」を採用していることがあるので一応警戒が必要です。


4PP 相手が後攻時:

エルフプリンセスメイジ 「クリスタリアプリンセス・ティア」を5PPで無料進化付きで出すために、4PP後攻で「エルフプリンセスメイジ」を進化させてコスト0の「フェアリー」を2枚用意する動きはよく見られます。

風神 テンポエルフの場合、コスト0の「フェアリー」を4PP後攻時にすぐに場に並べて、5PP後攻時に「風神」や「ブレスフェアリーダンサー」→「自然の導き」→「ブレスフェアリーダンサー」でダメージを稼いでくることがあります。


5PP 相手が後攻時:

f:id:Captain774:20161016150350j:plain 4PP後攻時に「エルフプリンセスメイジ」を進化させてコスト0の「フェアリー」を2枚手札に持ったままなら、5PP後攻で「クリスタリアプリンセス・ティア」が無料進化付きで出てくる可能性が高いので警戒しましょう。


5PP時:

森の意志このターン以降、一部のエルフデッキで採用されている「森の意志」が使われる可能性があります。手札を多く保つことが重要な冥府エルフデッキと「森の意志」の相性が良いので、全体除去として「森の意志」を入れている構築もあります。

相手が「森の意志」を使ってくるのは予想しづらいですが、ロイヤルやエルフ、ヴァンパイアなどで体力の低いフォロワーを多数並べるときには気にしたいです。

森の意志」を入れた冥府エルフは「死の舞踏」を採用していないことが多いです。盤面がカラのところに体力の高いフォロワーを1体出す場合、進化すれば相手の「森の意志」の圏内から脱出できることがあるので駆け引きになります。

具体的には、「騎竜兵」で「ファフニール」のコストを9から7に下げて、エルフ側が7PP使えるターンで出した場合、相手の手札が最大(9枚)で「森の意志」と「森荒らしへの報い」を持っている場合、体力10の「ファフニール」をぎりぎり倒せます。しかし、「ファフニール」が進化して体力12になると、確定除去がなければ倒せなくなります。

f:id:Captain774:20161018225330j:plainテンポエルフの場合、「死の舞踏」が採用されていることが多いです。冥府エルフは採用していないことが多いです。


6PP時:

エルフナイト・シンシア このターン以降、「エルフナイト・シンシア」が出てくる可能性があります。フォロワーを並べてから「エルフの少女・リザ」で除去されにくくして、次のターンの「エルフナイト・シンシア」につなげる動きはよくあるので注意する必要があります。

また、エルフ側の盤面がカラでも、「エルフナイト・シンシア」を進化させてこちらのフォロワーを殴って除去しつつ「フェアリー」を2体並べる動きが単純に強いです。

フェアリービースト 冥府エルフデッキの場合、このターン以降に「フェアリービースト」(通称「リーサルさよなライオン」)が出てくる可能性があります。

最大で体力8も回復されるので、アグロ系やフェイス系のデッキが息切れしながらも次のターンのコンボで勝てそうだというときに回復されると非常に苦しくなります。逆に、しっかり盤面を取りつつ相手リーダーを殴っていくデッキの場合は「フェアリービースト」で回復しても全然間に合わないのであまり役に立ちません。

太古の森神 あまり見かけませんが、おもむろに巨大なステータスの太古の森神が出てくると、確定除去を搭載しない構築も多い超越ウィッチや冥府エルフだと処理できないことがあります。


7PP時:

f:id:Captain774:20161016150350j:plain このターン以降、0コストの 「フェアリー」を使わなくても「クリスタリアプリンセス・ティア」を無料進化付きで出せるようになります。

クリスタリアプリンセス・ティア」を倒さないと回収されて使い回される危険性があります。特にアグロ系のデッキだと、相手のリーダーを攻撃するのか、ティアを除去するのかの判断が難しいです。

リノセウス 現状でのエルフの主要なデッキタイプで採用されるカードは6コスト以下ですが、7ターン目以降は「リノセウス」によるコンボダメージが脅威となります。

7PPでリノセウスを1枚使用したコンボダメージ:
1コストカード → 1コストカード → リノセウス(3ダメージ) → 自然の導き → リノセウス(5ダメージ)

リノセウス」と「自然の導き」を用意しておいて相手に守護フォロワーが居なければ、いきなり8ダメージ(進化を使えば10ダメージ)が出ます。

7PPでリノセウスを2枚使用したコンボダメージ:
1コストカード → 1コストカード → 1コストカード → リノセウス(4ダメージ) → リノセウス(5ダメージ)

リノセウス」を2枚用意する必要がありますが、いきなり9ダメージ(進化を使えば11ダメージ)が出ます。

7PPで0コストフェアリーを2枚使用したコンボダメージ:
0コストフェアリー → 0コストフェアリー → 1コストカード → 1コストカード → リノセウス(5ダメージ)→ 自然の導き → リノセウス(7ダメージ)

エルフプリンセスメイジ」進化で入手した0コストフェアリーを「クリスタリアプリンセス・ティア」に使ってこない場合、このお手軽12~14点ダメージコンボを狙っている場合があります。


8PP時:

8PPでリノセウスを1枚使用したコンボダメージ:
1コストカード → 1コストカード → 1コストカード → リノセウス(4ダメージ) → 自然の導き → リノセウス(6ダメージ)

難易度は低い割に10ダメージ(進化を使えば12ダメージ)も出ます。試合の中盤以降にエルフ側が「自然の導き」を使っていなければトドメのコンボ用に温存している可能性が高いです。

リノセウスコンボでどれくらいのダメージが出るのか計算しつつ、守護フォロワーを絶やさないようにしたり、序盤からプレッシャーをかけて相手の「リノセウス」や「自然の導き」を盤面の処理用に使わせたり、エルフ側のコンボを食らいにくい展開にしたいです。


9PP以降:

エンシェントエルフ 使用できるPPが多くなると、「自然の導き」がなくても「エンシェントエルフ」で「リノセウス」を回収してコンボをつなげる動きで大ダメージを出せるようになります。特に、0コストのフェアリーと組み合わせると凶悪です。

次のような10PP、17ダメージコンボに近いコンボも意外と成立する機会があります。

0コストフェアリー → 0コストフェアリー → 1コストカード → リノセウス(4ダメージ) → エンシェントエルフ → リノセウス(6ダメージ) → リノセウス(7ダメージ)

エルフ側が手札を出し渋っているときには「リノセウス」コンボを狙っている可能性があるので守護フォロワーを置くなど警戒したいです。

フェアリービースト 9PP以上あればターン内で「フェアリービースト」を「エンシェントエルフ」で回収可能になり、アグロ/フェイスデッキに対して絶望的に強い動きになります。